福井県に原発に関する要望書提出してきた

石巻の会社は全壊し、福島原発の放射能への不安もあり、私達家族は大阪へ避難し移住することになった。
それが僕たちの選択だった。いろいろ考えた、余計なことまで考えた。
考え抜いて、悩みぬいて、スコーンと抜けた。

僕は自分の正しいと思ったことを家族ととともに突き進む。
僕が『反核』を続けている裏には、よく聞く『LOVE』という言葉を家族から受け取っているからだと今頃になって再確認している。

ただ単純にLOVEじゃなくて、もっと人間的にあふれ出る感情のLOVEと表現したい。
そして、僕に対してだけではなく、もっと広い感じもする。

僕がやっている行動というのは、家族全体の意思・行動。

あまり自覚はないが、僕らは被災者である。
子供も子供なりに悩んでるだろう。
震災前に宮城で引っ越しを考えていた。
小学校3年の息子は転校を嫌がった。
まあ、子供なら当たり前かもしれないが、きっぱりと嫌がった。

しかし、震災がおき、家は無事だが、僕らは大阪へ移住した。
新しい学校で子供達は元気に遊んでいる。文句は一言もなかった。
彼らの心の中が完全に見えるわけではない。
子供なりにたくさんの事を考えているはず。

いつか子供達と2011年について話が交わせればと思う。

そして、それを支えている妻、生後2か月で被災した二男に自分の体調をかえりみず母乳を与え続けている彼女の強さは、変に僕が語るとちっぽけな事になってしまう。

そして、両親とやっている会社。
深くはかけないが、会社が全壊したのだから想像はつくかと思う。規模を縮小しての大阪での再スタート。30人の従業員が3人に。もちろん自分も社長も含めて。本当に大変な時。一人でも抜けると、一日がぐちゃぐちゃになる。

グダグダと書いてきたが、別に情に訴えるつもりではないし、避難したことへのいいわけでもない。どちらかと言うと最近は避難したことに誇りを持ちはじめた。

こんな状況で福井県に申し入れに行ったということを知ってもらいたかった。
別に暇なわけじゃないし、申し入れなどの行動が好きなわけでもない。

福島原発の事故の状況を見て、それでも動いている原発や、貧弱な安全対策に怒りというよりも恐怖を感じているのを分かってもらいたかった。

だから、わざわざ朝から大阪発のサンダーバードに乗って福井まで行ったんだよ。

田植えが終わった琵琶湖沿いの田んぼを見て、無意識に宮城や青森の田んぼと比べていた。今年は十和田の苫米地さんの苗床手伝いに行けなかった事を思い出し、なんだかまたセンチメンタルな気分になったりした。

そして、初めての福井県庁。やはり青森県庁とも宮城県庁とも違う雰囲気が漂う。会議室ではなく、職員の皆さんの真横にある会議机での提出というのも初めてだった。だけど、よく考えれば別室でやるよりも、たくさんの職員の方に話を聞いてもらえるので僕としては有難かった。喧嘩をしに来たわけではない、お願いにきたのだから。そして、国や電力会社があてにならない今、県や市町村が本当に国民の命を守る立場にあると考えている。

要望書の内容は『美浜の会』のホームページに詳細が載っている。
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/fukui_req20110608.htm

簡単にいくつか僕の言葉で紹介するが、ニュアンスが違う可能性があるので、ぜひ一度上記のページは見てもらいたい。

●原発には『安全設計審査指針』というものがあるが、これには「長期間にわたる全電源喪失を考慮する必要なない」となっている。福島原発事故を経験したうえで、全電源喪失を考慮しないなど考えられん。
●地震のマグニチュードに関する設定が美浜原発でM7.7、大飯・高浜原発でM7.4。東日本大震災の90分の1程度の想定。低すぎますよ。
●電源車や補助給水ポンプの設置場所などがおかしい。
●原発事故があれば、関西の生命の源である琵琶湖が数時間で放射能汚染されてしまう。

このような事を踏まえて、福井県として「福井県安全対策検証委員会」で慎重に検討してほしい。まずは運転中の原発をただちに停止してほしい。
そのような事をお願いしてきました。

そして、調整運転を続けている大飯原発1号機も大きな問題です。3月10日に原子炉を起動し、福島原発で今なお続くような事故が起きているにも関わらず、国の最終検査をうけることなく3か月も100%出力で調整運転を続けているのです。
安全や人の命ではなく、お金を中心に考えている象徴的な行動のように僕はうつります。

職員の方は安全対策として、関電のお粗末な対応を僕らに説明しはじめた。しかし、僕らは関電の対応を福井県の方に聴きにきたわけではない。福井県としての考えを聞きにきたのだ。しかも、関電の津波対策の中に扉の間から水が入らないような対策というような事を話していた。まだ津波の恐ろしさが分からないのか。ちょろちょろと水が流れてくるような、そんなものではない。あの三陸の街を飲み込んでいく津波が、壁や家や船をいとも簡単に破壊しながら襲ってくる津波を想像してほしい。
「まさか福井にはこないよ」って思ってないでしょうか。僕らだってまさか自分たちの地元にあんな津波が来るなんて思ってもいませんでした。どこも状況は同じです。

地球上では人間が想像できない事態がいとも簡単に起こってしまうのです。
そこを真剣に考えてほしい。
昨日行った、福井県県庁のあの部屋で働く十数名の方は関西の人たちの命を救うことができる。そんな素晴らしい職場に働いているんだと思った。羨ましく思った。

福島原発の事故が起きた今、原発の安全神話が崩壊した。
安全どころか、福島原発の地域住民は土地を奪われ、住むところもなく、周りの農家や漁業者は仕事を奪われ、自分の愛した土地や海と別れを告げなければならない。そして日本国中で放射能が観測され、その情報でたくさんの不安や恐怖や憎しみや怒りが渦巻いている。

もう二度とそんな事態を作ってはいけない。そのための一手を打てるのが県職員の方だと思った。昨日、僕らが要請したことは無茶苦茶な理屈ではない。みんな、もう一度よく読んでほしい。
きっと事故が起きたら、「なんでこんな対策もやっていなかったのだ」とTVのアナウンサーが叫ぶような内容だ。

事故が起きる前だから。今だから。
どうか県のみなさん、みんなを救ってください。よろしくお願いします。

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